「鞄(かばん)」という文字にまつわる話

こんにちは。
ゴールデンウィークがそこまで来ていますが、お出掛けの予定はありますか。
服装や持っていく鞄のコーディネートに悩まれている方もおられるのではないでしょうか。
 
今回は、息抜きに読んでもらえるような、「鞄」そのものにまつわる話のネタをまとめてみました。
 
トートバッグやボストンバッグなど、鞄の話をこれまでにいくつかしてきましたが、そもそも「鞄(かばん)の定義」があることはご存知ですか。
日本かばん協会にかばん(鞄)の定義が記載されています。
 
かばんの定義
身の回り品の保護または、運搬を目的とした容器のうち主として、素材を問わず、携帯用に供する容器として用いるもの(ハンドバッグ、小物入れは除く)。
 
かばんと聞いてイメージする形と用途そのままだと思います。
 
また、「そりゃそうだろう!」と思われてしまうことですが、鞄の始まりはとても古いと考えられています。
大昔から単純に物を包んで運ぶのに利用していたものが鞄だと考えられるからです。
そのため、きっちりと発祥を特定することは難しいことです。
 
記録がしっかりと残っているものとなるとかなり近代に近い時期になってきます。
例えば、武将などが戦に用いる鎧を入れていた蓋付きの箱である鎧櫃(よろいびつ)、ツヅラフジのつるを編んで作った、衣服などを入れる蓋ふた付きのかごである葛篭(つづら)、その他、薬籠(薬入れ)、台箱(床屋の堤手付き道具入れ)、振分けもの入れ(柳、竹、紙製)などの箱のような荷物を入れられ運ぶこともできるものが鞄と認識されていったようです。
 
その後、持ちやすくするために持ち手や背負うための紐が付いていきました。
例えば、時代劇に出てくるような薬売りの業者を思い浮かべてください。
引き出しがいくつもある大きな木箱を背負っていると思います。
これもれっきとした鞄と分類されています。
 
あるいは、農家の方が収穫時に背負っている籠。
あれも鞄の一種になります。
本当に多岐にわたっています。
 
時代が進むにつれ、素材に多様性が増え、素材に機能性が加わっていくことで鞄のバリエーションは大幅に増えていきました。
さらに、ファッション性が付加され、現在のようなとても大きく複雑な鞄というカテゴリーができあがっていきました。
 
では、「鞄(かばん)」という名称についてはどうでしょうか。
鞄(かばん)の名称の由来は諸説あります。
オランダ語のカバス。
中国語の挟板のキャハン。
その他、堤嚢(ていのう)、革盤、革包など、色々な名称が由来とされていますが、革包が転化して鞄(かばん)になったという説は個人的に理解しやすい気もします。
 
ところで、漢字の「鞄」の意味を辞書で調べたことはありますか?
実際に調べてみると(参照:OK辞典)、意外な意味があることを知りました。
①「かばん」
 
 ア:「ある事をするのに必要な物を入れて持ち歩く物。革や
    布などの素材で作られている。」
 
 イ:「(かばんに金を入れることから)選挙に必要な資金の呼び名」
 
②「なめし革。皮をなめす職人。」
 
②の意味は、「鞄」という文字を見てイメージするものと違う意味だと思います。
あまり知られていないのではないでしょうか。
 
そもそも、漢字の「鞄」は、本来は皮革職人のことを意味する漢字でした。
しかし、前述した通り明治の中ごろから、読んで字のごとく「革」で「包む」ものというところから、「かばん」に対する当て字として用いられるようになりました。
ちなみに、この字を「かばん」の意味で用いるのは、日本で生まれた用法です。
 
「鞄」という字は、”皮革職人が革を用いて作ったかばん”という意味を一文字で表しているともとれるのではないでしょうか。
artigianoにとってはうってつけな文字のような気がします。
 
artigianoでは、熟練の職人がこだわり抜いた素材を用いて、シンプルで飽きがこなくて使いやすいデザインの鞄を創り上げています。
用いている革は、牛革や馬革など創りたい製品に対して合う素材を探し出して使用しています。
言葉だけでは言い表せないものが詰まった鞄の数々です。
是非、一度、チェックしてみてください。
 
また、4月27日~5月1日まで浜松遠鉄百貨店で開催される日本革市(8F催事場)に出展します。
公式ホームページだけではもの足りない方で、お近くの方は是非、実物に触れに来てください。