革が生まれる場所、姫路市高木地区

こんにちは。
スタッフのMです。
 
鞄や財布などを製作するために、artigianoでは素材を日々、探しています。
そんな中、現在は姫路のタンナーさんによくお世話になっています。
以前にも紹介しましたが、タンナーさんと協力してオリジナルレザーLa principessa leather(姫レザー)(https://www.facebook.com/La-principessa-leather-234285573281708/)の開発を行ったりもしています。
また、タンナーさんと打ち合わせを重ねて、創りたい製品に合うように革を鞣してもらったり、仕上げ加工をしてもらったりもしています。
 
お世話になっているタンナーさんがある兵庫県姫路市は革産業が盛んで、
出荷額では全国の2分の1以上を占め、特に成牛革の生産量はシェアの約70%を占める程です。
”姫路はわが国の皮革の故郷”と言われることもあるぐらいです。
 
しかし、姫路における皮革産業の発祥の地は?と聞かれて答えられる人は少ないと思います。
姫路市を流れる市川の上流約10 kmのところにある高木地区が発祥の地と言われています。
高木地区では、日本に伝わる代表的な皮鞣方法の一つで牛革を用いた質の良い姫路白鞣革が今も受け継がれています。
 
姫路白鞣革は、植物油を用いた革鞣しの貴重な伝統技術です。
この技法は、原材料の皮を川の水に漬け、皮にある毛根部で発生するバクテリア由来の酵素の働きで脱毛させます。
その後、塩と菜種油を用いながら揉み上げを行い、天日に晒して薄乳白色の革に仕上げていき、姫路白鞣革となります。
この技法は、江戸中期には既に完成していたと考えられ、1000年を超える歴史があります。 
 
姫路には、姫路白鞣革の存在以外にも革産業が発展した理由がありました。
まず、西日本には、多くの牛が飼育されていたので、原料となる牛皮が集まりやすい場所でした。
また、姫路の気候が比較的温暖で、雨も少なく、革生産工程における天日干しに適していました。
さらに、大阪や京都といった経済・消費の中心地と近い関係にあったことで、流通しやすいことも重要でした。
その他の理由も合わせて、長年に渡り姫路で革産業が発展していきました。
 
姫路市では、そんな姫路の革産業のPRに力を入れています。
市内の皮革産業を手作り愛好家や観光客に対して、一般客に一頭の半分に当たる半裁サイズから小売りに応じてくれる皮革製造業者などを集めたマップ「HIMEJI LEATHER GUIDE & MAP」を制作しています。
観光案内所、市役所、市内各支所などで配布されています。
また、ホームページでPDFファイルとしてダウンロードもできるようになっています。(http://www.city.himeji.lg.jp/koho/press/_38379/_38620/_39115.html
49事業者(広域4、中心市街地16、高木地区20、御着・四郷地区9)の各タンナーや革工房の製品の特徴や雰囲気などの情報が記載されています。
 
また、姫路の高木地区には、皮革産業のアンテナショップ「レザータウン高木・革の里」があります。
革について知る施設+工房がコンセプトになっています。
ここでは、約100枚の牛・馬の様々な鞣し革を展示されています。
また、革が作られる工程に関してなどのビデオを見ることもできます。
その他、革ハギレの販売だけでは無く、地元で作られているカバン・靴・ベルト・財布等の皮革製品も販売されています。
皮革の産地ならではの安価で高品質な革製品ばかりです。
大河ドラマで有名となった黒田官兵衛グッズや趣向を凝らした面白い革製品もあります。
レザークラフト好きには嬉しいレザークラフト体験の開催(予約制)やレザークラフトスクールの開講もあります。
珍しい試みだと思うのですが、高木地区の皮革工場見学の手配も行なって頂けるそうです。
 
また、「姫路 革の市」が毎月第1日曜に開催されています。
「革の市」は、姫路の地場産業である皮革を使った手作り皮革製品(鞄、靴、小物)やレザークラフト、ハンドメイド趣味のかた向けの材料としての革素材、副資材を販売している直売市です。
ゴールデンウィーク中にも開催され盛況だったようです。
 
これからの穏やかな気候の中、「HIMEJI LEATHER GUIDE & MAP」を片手に革が生まれる歴史のある地域を散策するのはいかがですか?
新しい発見があるかもしれませんよ。